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2019/8/26 (月)
嵌頓(かんとん)ヘルニア
上の絵のように人では乳児から大人までみられるのが鼠径部(股の部分)に発生する鼠径ヘルニアです。
犬でも鼠径部や臍のところで発生します。加齢と共に穴が大きくなったり腹圧が上がったりすることで、腸管が出てきて締め付けられて戻らなくなった状態を嵌頓ヘルニアと言います。
上の写真はまさに嵌頓ヘルニアなのですが、通常真ん中にある臍の部分で膨らんでいるのですが、この子は横にずれています。皮膚切開するとみるからに色の悪い袋状のモノが見えます。この時点で腸管を戻して終わりということにならないことが確定です。
開けると腸管の黒い部分が壊死して中身が漏れ出ている状態でした。
こうなると壊死した腸管を切除して繋ぎ直しをしなければなりません。
臍ヘルニアはよく見かけますが、皆さんあまり重篤になることを想像していません。人で上記症例のようになるまで気がつかないなんてことはまず無い(相当痛みが酷い)でしょうが、動物の場合発見が遅れ死亡することもあります。