椎間板ヘルニアの後遺症(膀胱結石)
椎間板ヘルニアの後遺症について
術後無事に歩行可能となっても、後遺症として膀胱結石が起こる可能性があります。もちろん後ろ足の麻痺が残っているようなわんちゃんは特に注意する必要があります。
椎間板ヘルニアではヘルニアを起こした背骨の部位から後ろ側が麻痺するために歩けなくなるのですが、後ろ足だけでなく、排便や排尿にも影響しているのです。特に排尿に関しては膀胱内の尿を全部出し切ることが出来ない状態(蓄尿)してしまうために尿の細菌感染やPHがアルカリ性に傾くために膀胱結石を作ります。
神経的に問題のないわんちゃんの膀胱結石であれば、外科的切除やフードにより改善が可能ですが、ヘルニアによる神経麻痺があるわんちゃんではフードのみで改善させることが難しくなってきます。
そのため、当院ではフードはもちろんのこと、さらに尿を酸性にさせるようなお薬(日本未発売)や、抗生物質、膀胱洗浄など色々なことを組み合わせてその子に適した治療に取り組んでいます。