気管虚脱
気管虚脱
遺伝的なことや老齢・肥満などで気管がつぶれてしまう病気です。
小型犬や短頭種で多く発生します。
物理的に気管がつぶれてしまっているので、軽度であれば内科療法で維持することも可能ですが、下の写真のように重度になってしまうと外科的対象となってきます。
咳は本人はもちろん夜中も咳が止まらず眠れなかったり、咳ばかりしていると吐き気を催したり食欲不振に落ちいったりという状態になるため、飼い主さんも見ていて苦しいです。
上の写真は15歳のポメラニアンです。
知り合いの病院で何年も前より内科療法を行っていたが咳が止まらず、外科的方法に切り替えることとなり、依頼手術を行った症例です。
左斜め上から右下へ伸びている黒い管が気管です。
丁度真ん中前肢がかかったところが細くなっているのがわかります。
上の写真は気管を露出してつぶれた気管を広げるためにコイル巻いているところです。
術後は夜中の咳もおさまり、大変過ごしやすい生活を送っているそうです。