肛門周囲腺腫
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1.レーザーによる切除
これは肛門周辺にできた良性腫瘍です。一般的には去勢をしていない雄にできるのですが、去勢をしてあってもできることもあります。
また雌の場合は悪性のことが多いです。
この子の腫瘍は大きさが1cmほど1つでしたのでレーザーにより、右写真のように殆ど出血もせずに切除することができました。
肛門周辺は人においても切れ痔だとか、いぼ痔で分かるように血管が豊富で、出血が多い部分です。
2.液体窒素による切除
この症例は左から順に液体窒素噴霧前で自壊している腫瘍とほかに皮膚の下にもいくつか触知できます。2番目が噴霧直後、3番目が自己融解が進んだところで、その後4番目、5番目と治癒していきます。
肛門周囲線種は血管の豊富なところでもあり、また通常中年から高齢での手術が多いため、このような液体窒素による方法が、出血もほとんどなく、大きい腫瘍からのから小さいものまで対応でき、患者に負担が少ない非常によい手術法だとおもわれます。
ですので、腫瘍の大きさや数にによって手術の方法が変わってきます。小さいのが1つであれば、1番の様にレーザーを使用し、多数であったり大きければ2番のように液体窒素によるクライオを行います。
一般的には疼痛および排便障害は生じないが、過度に腫大すると起こす。
また潰瘍を起こすため出血や細菌感染も併発しやすい。
皮脂腺の存在する部位全てに発症する可能性があるため、上記写真の様に顔面や尾でも見られます。